もしかして「うつ」?

うつ病とは

 

日本認知療法理事会会長で医学博士の大野裕氏は、「うつ病」について次のように説明なさっています。

 

うつ病というのは、脳の機能が変化して精神的なエネルギーが低下している状態です。

「うつ」というと憂うつで沈み込んでいるという印象をもちますが、けっしてそれだけではありません。「うつdepression」というのは、精神的なエネルギーが低下しているという意味で、「楽しみを感じられない」「何となく気力が出ない」といった状態もまた「うつ」状態なのです。

「病」といっても、「正常」と対比できる「異常」という意味ではなく、医学的治療が可能だというくらいの意味です。

 

そのほかの症状としては、睡眠がうまくとれなくなってきます。寝つきが悪くなるだけでなく、朝早く目が覚めてしまうようになります。逆に、起きあがるのがつらくて寝てばかりになる人もいます。

食欲も落ちてきます。何を食べてもおいしく感じられなくなります。なんとか食事を口に運んでいても体重が落ちてきたりします。逆に、食べすぎてしまう人もいます。

 

集中力や決断力が低下したり、物忘れしやすくなったりもします。そのために、ボケてきたのではないかと心配する人もいます。

頭痛や肩こり、めまいや動悸、胃部の不快感や食欲低下など、いろいろな身体の症状が現れてきます。それだけストレスが身体をむしばんでいるのです。

身体が極端にだるくなったり身体の動きが悪くなったりします。逆に、身の置き所がなく落ち着かずに動き回るようになることもあります。

何かにつけて自分を責めるようになり、思いつめて自殺を考えるようなことさえあります。しかし、そこまで思いつめていても、ほかの人にはなかなか相談しづらいようです。

 

こうした症状が2週間以上つづいて苦痛を感じるようになったら要注意です。

そのために日常生活が思うようにいかなくなったときには、ひとりで頑張りすぎずに、まわりにいる人にちょっと打ち明けてみてください。そして、早目に医療機関に相談してください。

 

認知療法とは

ストレスを感じるとどうしても私たちは悲観的に考えがちになって 、問題を解決できない状態に自らを追い込んでいくのですが 、認知療法では 、そうした考え方のバランスをとってストレスに上手に対応できるこころの状態を作っていきます 。悲観的になりすぎず 、かといって楽観的にもなりすぎず 、地に足のついた現実的でしなやかな考え方をして 、いまの問題に対処していけるように手助けします 。こうしたしなやかな考え方や対処は特別なことではなく 、私たちがいつもなら普通にできていることです 。ところが 、ストレスのためにそれができなくなることがあります 。そうしたときに認知療法のメソッドを使えば 、自分の持っている 「こころの力 」を取り戻し 、さらに伸ばしていくことができるようになります 。

 

メールカウンセリングで「認知療法」を行なう時のテキストは下記のものです。

晴れるノート